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台湾の大学で史春森林財団のエコツアーをPR

12月5日から8日まで台湾・台中市及び苗栗県を訪れ、里山を活かした農村活性化の実情を体験させていただきました。 8日には国立中興大学において園芸学系のChen-Fa Wu(呉振発)教授のご設営で、史春森林財団のエコツアーと生物多様性配慮の森林経営についてプレゼンさせていただきました。

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園芸学系、農学系、水土保全学系の教授陣と学生13人
園芸学系、農学系、水土保全学系の教授陣と学生13人

日本から同行の(株)J-オイルミルズの林さんが、先に、自社のサステナビリティへの取り組みについてプレゼンをされ、その後、菅野は25分の時間をいただいて、生花の森、上トヨイの森、茂寄の森における生物多様性を活かす森林経営の実践状況とエコツアーについてご紹介させていただきました。

英語をしゃべるのに精いっぱいでしたが、陳思宏助教授からは「日本のOECM申請の様子」陳希軍助教授からは「野生動物被害の有無」についてなど、ご質問をいただき、多少の質疑で情報交換させていただきました。

J-オイルミルズの林さんのプレゼン
J-オイルミルズの林さんのプレゼン

呉教授は、台湾IPSI(International Partnership for SATOYAMA Initiative)の創設者のお一人で、菅野のプレゼンの後、台湾IPSIの成立ちと台湾における里山エリアの地域活性化の実情についてご説明をいただきました。

日本と違い、農業水土保全部局の政府関係機関から、零細農家の第6次産業化的な取組みに対して、手厚い支援と伴走体制がありそうでした。

Gonglaoping区の教育休養農園
Gonglaoping区の教育休養農園

6日に参加させていただいた「里山オリンピック」という行事もそうした農村里山活性化の一環で、Agency of Rural Development and Soil and Water conservationという(多分、日本の土地改良区みたいな半官半民の)組織がその運営をかなり手厚く支えているようです。農地里山の本来の生態系を取り戻しつつ、有機栽培米やみかん、お茶やそれらの加工製品を消費者に直接個別に販売できる関係を育てるために「里山オリンピック」のようなイベントの運営を組織ぐるみで支えています。

田んぼでの野球大会(里山オリンピック)表彰式水利管理局長と往年のプロ野球スターが賞品授与
田んぼでの野球大会(里山オリンピック)表彰式水利管理局長と往年のプロ野球スターが賞品授与

呉教授によれば、訪れる人たちは都会からの人が多く、既に農家さんとの間で継続的にSNSを通じて直接農産品を購入する関係が出来ている人たちで、時々のこうしたイベントでまた農家と都市住民との交流関係を強めているとのこと。当日はおそらくこの田んぼに1000名前後が訪れていました。

農村地域の飲食や台中での宿泊など、地域経済効果も相当なものが期待できるとのこと。

また、水利施設としてのため池や用水路の保全管理により、生態系における生物多様性の保全を、田土を盛って作る土窯で焼く焼き芋体験などにより、伝統的な里山文化の伝承を体験していました。

地元新聞記事によれば、「国連IPSIによって山岳景観のモデルサイトとして登録されており、生態系と文化の持続可能な力を示しています。」とも報道されています。


左から林さん(J-オイルミルズ)、菅野、呉教授、陳思宏助教授、陳希軍助教授
左から林さん(J-オイルミルズ)、菅野、呉教授、陳思宏助教授、陳希軍助教授

呉教授は、3月のIPSI-10 (エクアドル)においてもご一緒できそうですので、さらに交流を深めて、史春のエコツアーにもお招きしていきたいと思います。



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